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about『NEWS』

NEWS「EPCOTIA」私的ライナーノーツ

この度は、めちゃくちゃ今更ながらNEWSの9thアルバム「EPCOTIA」についての考察、感想を含む、私的ライナーノーツを綴りたいと思います。

私自身、EPCOTIAツアーには参戦していて、先日もencore公演に行ってきたのですが、遂にEPCOTIAへの愛がビックバンを起こしましたので、このライナーノーツを書くに至りました。さてさて、では早速!

 

 

1.EPCOTIA SAFETY GUIDE -INTER-

  例えるなら、テーマパークのアトラクションに乗れるあの直前の高揚感を、このINTERでは感じられます。これからEPCOTIA聴くぞ〜と、聴者をスタンバイさせる、そんなトラックになっていると思う。もちろん初回に付いてくるDVDを視聴している人は、あの可愛い姿を思い浮かべながら聴ける事だろう…。それでは、快適な宇宙の旅に行ってきます!

 

 

2.EPCOTIA

  テーマ性の強い歌詞、バックに絶え間なく散りばめられる電子音、そして曲を従えるストリングス。それにしても、なぜ我々はストリングスとトランペットの音の掛け合いを聴くと宇宙を連想するのだろう。この潜在意識は紛れもなくスタンリーキューブリックの「2001年宇宙の旅」のテーマ曲「ツァラトゥストラはかく語りき」が要因だろうと思っている。EPCOTIAという曲、というかアルバム全曲に対し言えることだが、音作りという所に凄く力が入っている気がする(というかどのアルバムもだわ)。私の中でもテンションブチ上げ曲の一つ。何か楽しいことに向かう途中に聴くと、最高の気分になれます。

 

2.KINGDOM

  この曲は、2017年のFIFAクラブW杯のテーマソングに起用されていたので、アルバムが出る前から聴いていた一曲。タイトルや歌詞も、これまでのNEWSにおける一貫性のあるサッカーソングスタイルにならった曲だと言える。しかしなぜだろう!このアルバムのこの流れで聴くと不思議と宇宙感が出ている…。最初のwow〜のコーラスの声なんかも、宇宙船のような閉ざされた無機質な空間に広がり響いている様に聴こえるではないか…音が少なく、なおかつシンプルな伴奏だから、声が強調されて響いてるように聴こえるのかな。歌詞の中に今までのサッカーソングのタイトルが入ってるのも粋ですよね。

 

3.TWINKLE STAR

  この曲は、シゲのライナーノーツにも書いてあった気がするけど、イントロは洋楽チック。aviciiかと。しかし歌に入った途端のNEWS感…!NEVERLANDでいう「アン・ドゥ・トロワ」的なキラキラサウンド。メロディーラインは明るいが、内容は意外と切ない失恋ソング。A,Bメロは特にピアノの伴奏が強く、好きだった人を「回想」する歌詞に切なさを際立たせる。サビになると、歌詞が主人公の「願い」的なところを歌い始め、先程のピアノの音は後ろに回り強い電子音が主になる。その思いの強さと苦しみ悲しみを際立たせている。そして落ちサビまっすーパート「もう世界は色のない夢だけ描く 君と2人じゃなきゃ叶わない」が、この曲の全てを掻っ攫っていきます。この曲好き。

 

4.ワープ中 -INTER-

  EPCOTIAライナー009便、EPCOTIAが9thアルバムだからかな?それにしても「機内音楽」って響きいいですよね、いつもここで鳥肌。あ、私今宇宙旅行してるんだ…って、現実から離れてこのアルバムに集中できます。さぁ、次はなんの曲かな?とワクワクしちゃう。

 

5.LPS

  LPSはシングル曲で、もう既に腐る程聴いてたから飛ばそうかななんて思うところに「機内音楽をお楽しみ下さい」なんて言われちゃったからなんか飛ばせないな…となんとなしに聴くけど、いや言うてLPSいい曲やなとなるオチ。LPSは最近のNEWSのシングルの中でも割とライトめに聴ける一曲なので、心地よく聞き流すのに丁度いい。いい曲順。

 

6.恋する惑星

  この曲は、イントロ無しの語り口調な歌詞で始まる。それがなんだか少女漫画を読んでいるような気分にさせる。その雰囲気を裏切らず、全編通して不器用なカップルの掛け合いの様な内容になっていて、可愛くて楽しい。サビのメロディラインは今までのNEWS、いや、ジャニーズには無かったであろう!初めて聴いた時の衝撃は忘れない(笑)そして、ライブを楽しみにしていた一曲だったのだが、結果として期待を優に超えてきた。振りがあざとい。皆のわちゃりが可愛すぎて恐ろしい。

 

7.JUMP AROUND

  サウンドはHIP-HOP系の少々ダーク寄りだが、前曲の恋惑からのテンションを、曲のジャンルは違えど落とさずに引き継いで聴けるマジック。ラップ系の曲はジャニーズにも割とあるが、JUMP AROUNDは他グループのそれとは違う雰囲気で、少々大人の雰囲気になっている。これもまた最近のNEWSの曲を通して言えることなのだが、NEWSの曲からは「ジャニーズ特有のオケ」感をあまり感じない。つまり、「この歌ジャニーズでしょ。」が無いのだ。この曲のオケの主はギターとベース。圧倒的に音が少ない。だからお洒落に聴こえるのだろうか。

 

8.ドッキング -INTER- 

  ここでは、EPCOTIAライナーがディープスペーステン(宇宙ステーション?)にドッキングする旨がやり取りされる。私的には、ここからまた曲の流れが変わるな、一区切りかなと思っています。勝手に。

 

10.AVALON

  前曲JUMP AROUNDにINTERを挟み、ここからガラッとスペーシーなサウンドに切り替わる。ローテンポで進み、Aメロは細切れの規則的なリズムが繰り返される。Bメロに差し掛かるとリズムが変わる。ドラム音等が増え、変則的になっていく。まるでロケットがスタンバイ状態からどんどんエンジンをかけていくような、静かだった桜並木にざわざわと風が吹き始めて花吹雪が地で渦を巻いていくような、そんな感じだ。そしてそこからのサビの疾走感&浮遊感たるや…宇宙に飛び立ったロケット。空高くまで舞い上がる桜の花びらのよう。サウンドが綺麗すぎて泣けてくる。個人的な注目部分は、二番サビのすぐ後だ。盛り上がったサビ後、一瞬で今まで鳴っていた音は全てスゥっと回収され、まっすーの透き通った声一つに集約される。ここの気持ち良さ…是非注目して聴いていただきたい!!ライブでは桜の花びらが風に舞う中でメンバーを配置し、無重力感を演出している。

 

11.IT’S YOU

   この曲は、アルバム収録曲の詳細が発表された時、声を上げて喜んだ一曲だ。8thアルバム「NEVER LAND」で「Brightest」を手がけたm-floさんがまた参加している楽曲だったからだ。Brightestを初めて聴いた時、私はNEWS史上最強タッグだと確信していて、またやってほしいと神に願っていた(ほんとに)。まずIT’S YOUは、今までのNEWSにないジャンルの曲だと言える。NEWSお得意の切な系ラブソングだが、前例にないくらい大人な雰囲気でお洒落。あと、これもまた単体で聴くと普通の曲だが、このアルバムにいると宇宙感が漂う。ビートが効いたシンセ中心のまさにm-floサウンドメロディーラインは割と単調なのだが、飽きさせず最後までその世界観にどっぷり浸かれる、これぞm-floサウンドマジック。そして聞きたい「俺でありますように」

 

12.異星人とのコンタクトについて -INTER-

    こちらには、シゲとこやのナレーションが入っていますね。アメリカのSF作品のオマージュ的な台詞が遊び心で含まれているとか。このINTERは次トラック「UFO」に大きく作用してくるところです。

 

13.UFO

   誰しもの度肝を抜くイントロ。ビクッとすらするガチャガチャした機械音。これから何が始まっちゃうんだこりゃ…と思わせておいていざ始まると昭和歌謡のような古臭くチープなメロディーライン。サビのユニゾンで思うのは、やっぱり4人の声が合わさってなんぼやなと。凝った歌割りも大好きだけど、これこそNEWSソングの醍醐味。そして歌詞もかなりキャッチーである。恋の駆け引きに翻弄する男目線のラブソングで、好きな人の気持ちが読めなくて宇宙人にすら思えてくるみたいな内容。1回目はこの「UFO」とか「次の星の彼方」とかいうフレーズの世界観に圧倒されて感情移入できないけど、不思議と何回も聞いてるとどんどん引き込まれて共感していくから、ほんと未確認飛行物体みたいな曲だ。

 

14.EROTICA

    もう圧倒的好き。シゲ始まりなのは本当に大正解で、この曲の雰囲気を最初に明示させることができている。絶対この声じゃなきゃダメ。他と比べて宇宙ワードもあまり主張していない、言ってしまえばあまりEPCOTIAっぽくない曲であると言える。曲調はラテンっぽいリズムになっていて、少々気だるげな色っぽい大人の雰囲気になっていて、内容はラテン版EMMAとでも言っておこう。この曲におけるますラップは、私的ますラップランキングTOP3に見事入賞している。「完璧good looking girl」「運命のベル」のフロウが恐ろしい程に気持ちいい。今のまっすーだから出せる発声、出せる色っぽさ。もちろん、ごしさんや慶ちゃんからも果てしないエロティカを感じることができる曲である。

 

15.BLACK HOLE

    爆イケ散らかしたゴリゴリのHIP-HOP系ソングです。ダーティーな雰囲気に、ビートとクラップ。それを装飾する色々な音は全体的に軽いサウンドであり、Aメロのますラップをより際立たせる。サビに入っても割と音は少ないが、ごしさんの声量に掛かれば音なんぞ無くとも盛り上げる事ができるんだぜ?と見せつけられている気分だ。男性目線の歌詞であり、ブラックホールを意中の女性に見立てている。酔ってる時に好きな人を考えているとこうなりそうだなあ。「Sexy,Beautiful,超カワイイ」や「吸い込まれそう」「キミって魅力的」とか、割と素直な(悪く言えばチャラい)口説き文句がふんだんに使われている。しかもただベラベラ口説いてるんじゃないんじゃ〜ライムの刻み方がえぐいんじゃ〜(ノブ)。ザ・EPCOTIA的なラップになっていて例えば2番の「ハマりすぎすでに中毒 初めての快感無重力」中毒と無重力(uuou)が掛かってますね?「宇宙一 ぶっちゃけアンドロメダより美しい」も宇宙一と美しい(uii)が掛かってます。なんともスペーシーなリリック選び。センスが良すぎる。

 

16.星に願いを

   NEWSの最近のアルバムにおいて、一曲は必ず収録されているミドルテンポのラブソング。この「星に願いを」も例に漏れずその位置付けになるであろう。しかし、EPCOTIAというコンセプチュアルなアルバムの中で、この曲はどのような位置付けになるのか。歌詞を見ると、身近な情景描写が今までの曲より格段に増えていて「宇宙旅行というテーマとは明らかに逸脱している。それが、もうすぐこの宇宙旅行が終わってまた普遍的な日常に帰ってしまうような感じがして、何となく寂しく思わせる。まっすーの強くも優しい声で始まるこの曲は、開始早々に切ない恋の歌なのだろうと思わせる。不本意ながらも好き合う2人が分かれる歌は、NEWSの楽曲において割とあるのだが、その中でもこの曲は引越しとか死別を連想させる内容になっている。「いつかは僕らにこんな日が来ること分かってたいたはずさ」このフレーズから、結ばれた時から既に別れることになると分かっていて、そして別れた後も「星に願う」ほどにその人とまた出会えたら…と思いを馳せている。何とも切ない歌だ。

 

17.イノセンス

   ギターが心地良いイントロ。メロディラインはどこか懐かしい感じ。私はNEWS楽曲の特徴として、応援歌が多いと感じる。「エンドレスサマー「フルスイング」「CRY」最近のものだと「U R not alone」など。これ以外にも結構ある。イノセンスの歌詞は、その応援歌の中でも大人になった目線での内容になっている。「僕らはまた出会う 夢のどこかで」あの季節(青春時代)を共にした人達も一緒に大人になって、夢(つまり現在)の途中でまたきっと出会うのだろう、といったところ?「数えきれぬ涙拭いて 「弱さ」という強さを手にして」からは、弱さを強さと呼べるほどの精神の成長を遂げた大人の姿が見えてくる。色々と経験をしてきて、乗り越えて、「何があっても 僕のままでいくよ」と余裕を見せることができるようになった主人公の姿が思い浮かぶ。全編通して優しい歌い口になっているのも、そう思わせる要因の一つかもしれない。

 

18.帰り道 -INTER- 

    アナウンスが始まる前の「ポーン」音好き芸人。でもこのINTERの「ポーン」は聞きたくないポーン。楽しかった宇宙旅行の終わりを告げるポーンだから。でもそこをリカバリーしてくるのがNEWS。今度は地球で、また会えるからと。

 

19.HAPPY ENDING

     この曲のサビはゴスペル調で、かなりキャッチーな歌詞になっている。しかしたちまちスーッと多重音を回収したら、ピアノの音色に乗せてまっすーの優しい声がAメロを歌う。そしてBメロのごしさんとこやの2声「ゆっくり前を向いていいよね?決してこの思い絶やさぬと決め」このフレーズをこの2人に歌わせることの意味。賛否はありそうだが私はこういう仕掛けこそがNEWS楽曲におけるいいところだと思っている。全部が全部キレイじゃない。一人一人が人間味を帯びているジャニーズグループだなと。だからこそ好きなんだろうなと。色々な事を乗り越えて、4人になった。仕事がなくなるのではという不安や、自分の居場所を奪われることへの恐怖を感じた時期もあったと思う。もちろん6人時代もよかった。でも、そういう事を乗り越えて来た今の4人がつくる、最高の幸せを感じることができる居場所「今のNEWS」が、待っていた。HAPPY ENDINGが待っていた。それでも彼らは更に「More Happy Days」と歌っている。私達はこのグループと一緒にもっともっと幸せを感じることになるのだろう。

 

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。拙い文ですみませんでした。

終わりに、私はNEWSというグループ好きです。もちろん、カッコいいっていうのもあります。でもNEWSの魅力はそれだけじゃなくて、NEWSが歌う楽曲が何よりも好き。ザ・ジャニーズっぽい歌もある。しっとりしたラブソングも素敵。ラップが効いたHIP-HOPも本格的。どんな歌でも歌えるのがNEWSの強みです。どんな歌も他のグループには歌えないと思っています。それは、NEWSにこんな歌はどう?と打診してくれる人、NEWSに楽曲や衣装を提供してくれるクリエイター達、NEWSの4人、そしてNEWSを愛してやまないファン達が「NEWSの為」に全員で一丸となって生み出したものだから。これからも、どんな曲を聴かせてくれるのか、とても楽しみですね!!